騙し騙し

昔は、騙し騙し進むとか、大嫌いだった。


そういうはっきりしないのは意志が弱いからだとかそう思っていた。


でも、この世界には、選びきれない、選びとれないものがあって


全てを今すぐ切り捨てないために

余地を残して動く隙や時間差をつくるために

騙し騙し進むしかない、そんな時間があった。


それは、自分の魂を殺さないため。


魂を殺さないために、騙し騙し進む。


わたしはそんな世界を始めて知ったのです。