若者たちは随分遠い世界にいる

f:id:reiwa32:20190616181228j:plain

そういえば、昨日の夜にとある塾を訪ねた。

そこでたまたま、明後日(今日からしたら、明日だ。)に、西オーストラリアの大学に
入学する頭脳明晰な男前な学生が 

入学に至るまでの、迷い、葛藤、失敗談、魔物、の話などを後輩たちにプレゼンしてくれていた。


わたしの学生時代なんて遥か昔すぎて、
というより、
統合失調症であまり思い出せないけど
それでも進路に迷っていた、はずだ。笑


彼は理数系の方で、
化学と物理の間あたりの分野に関心があったようです。

彼曰く、ずーっとコレ!といったものがなく
悶々と学生生活を適当に送るしかなかった時に、

とあるラボ活動に参加し、
初めて実験で「化学合成」とやらを経験したらしい。

その面白さに、これだ!となったみたいで、
さらに
彼は熱心な読書家で、いつも図書館でかなりの本を借りて読むらしいのだが。

そんな時、とある小説に出会い
なんとそれが「化学合成」の研究をする女の子の物語だったみたい。

もぉ、ズキュンときて、なんだこの運命わー!!となったらしい。
(そういう興奮っていいよね。)


それで、そっちの道を歩むことにしたらしいのです。

進路決めって、なんか分からないけど
そっちの方に流れるんだよね。

それにしても、彼のスピーチ上手だし、
英語うまっ!
恐るべし、現代の日本の高校生よ。


最後の最後、日本の大学か、海外の大学か、迷いに迷ったらしいけど、
相談しまくった挙句、ある先生に、
「君は海外の大学に行きたいんでしょ!」
って一言言われたようです。


だって、海外の大学の話をするとき、
楽しそうで「君、瞳孔開いてるよ」
って、ちゃんと言ってくれた先生がいたんだって。


それで、ああ、自分はやっぱり海外の大学に行きたいって本心があるんだなって悟ったみたい。


もぉね、希望と恐怖に満ち溢れた彼は
キラキラしすぎていて
あまりに遠い場所に彼も含めて彼ら若者たちがいて、

なんか必死で争って焦っている自分がバカに思えたんだ。


この子だちが代わりに走ってくれてるなら、
いいじゃんかって。


確かに、
自分は自分の世界で歩みを止めるわけにはいかないんだけど、


あまりの乖離に
役立たずな自分を思いしらされ、
誰かの役立たとうと必死でもがく自分が
バカらしく感じられて
力が抜けてしまったんだ。


住む世界が違う。


障害者と健常者では
もう住む世界が違う。


自分は確かにあっちの世界にいたけど
今はもう完全にこっちの世界にいる。
彼らは輝いていた。
きっとこれからもっと輝いていくんだと思う。


二度と交わることの無い世界なのかな。
昨日はまるでそんな当たり前の事を
わたしに優しく知らせるための
衝撃的な大事な時間だった。


呼んでくれた先生、ありがとう。
若き少年よ、世界に羽ばたけ。
いってらっしゃい。